棗(ナツメ)は夏に入ってから芽が出ることから、この名前が付きました。
姫リンゴのようなあっさりした味の実は、そのまま食べてもおいしく、また、干し棗やお菓子の材料として使われています。
この干し棗は、大棗(タイソウ)という漢方薬でもあり、たくさんの漢方処方に配合される重要な生薬です。
緩和、強壮、また配合生薬の調整役となります。トリテルペノイド、サポニン、多糖類、カルシウム、ビタミンCなどが含まれています。
日本へは奈良時代以前に渡来し、今では家庭の庭先にもよく植えられていますが、棗(棘)という字があらわすように、大きなトゲがある落葉高木です。
身体を温める性質を持ち、甘みがあります。
脾、胃に作用しやすく、虚弱な体質による疲れやヒステリーの改善が期待されます。